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手首に付けておくだけでライフログを記録する「UP by Jawbone」を試してみました

ライフログを記録するリストバンド「UP by Jawbone」、米国で一昨年の7月に発表されてから、今か今かと首を長くして待っていましたが、いよいよ本日4月20日発売です。

米国で発売された後に、主に防水関係の不具合から一旦販売中止&回収、そして昨年末に改良版(実に、200以上のプロトタイプと16,000人時をかけて改良されたそう)の販売が開始されました。それから約4ヶ月、ついに日本でも発売となったのです。

さて、そんなUP by Jawboneですが、日本では今月初めの予約開始とともに予約が殺到しているということで、国内代理店でも大胆な個数を用意したにも関わらず、サイズとカラーによっては、すでに次回入荷待ちとなっているものもあるようです。
もちろんわたしも、予約開始と同時に予約しました。

運動・睡眠・食事という3つの柱を軸に、毎日の生活を記録し、健康に対するモチベーションを高めてくれるツールなのですが、睡眠では眠りの深さを記録して、もっとも爽やかに起きられるタイミングで振動で起こしてくれる「スマートアラーム」機能や、お昼寝や仮眠を快適にする「パワーナップ」機能にも注目です。

UP by Jawboneは、iPhoneやAndroidのスマートフォン用アプリと連携して日々の記録をしていきます (Androidアプリは、5月に日本語化を含めたバージョンアップの予定)。
最初に、スマートフォンのイヤフォンジャックに挿してアプリを起動し、登録を行うのですが、すでにJawboneの製品(ヘッドセットやJAMBOXなど)でユーザー登録している場合は、そのユーザーIDとパスワードで登録することで、UPを自分のIDに紐付けでき、本体のロックが解除されます。

その後、アプリの説明に従って設定していくだけで、チュートリアルも完了するという仕組みです。
設定が完了すれば、あとはリストバンドを手首に装着して普段どおりの生活をするだけです。
iPhoneアプリで記録するタイプ(例えば「Moves」など)と違い、リストバンドは常に身に付けているので、iPhoneを持たずに移動することが多い室内やちょっとした外出などでも、何も気にすることなく常時記録されています。
防水・防滴も施され、安心して常に付けておけます。(とはいえ、最初にシャワーを使うときには多少の戸惑いはありました・笑)

リストバンドの一方の端がボタンになっていて、そこですべての操作をします。
モードは2つ。起きているときの「目覚めモード」と眠っているときの「睡眠モード」。
眠る前と起きた後に、ボタンを長押しして切り替える必要があります。
本体には、それぞれグリーンとオレンジに光る太陽(というか花っぽいですが)と月の形の2つのインジケータが搭載されていて、モードなどの確認をすることもできます(製品には簡単な説明書しか付属していませんが、iPhoneアプリ内のヘルプで詳しい使い方がいつでも参照できます)。

このモードの切り替えがちょっと面倒かなと思ったのですが、実際に使ってみると「これから眠ろう」「さて、起きよう」という意識付けにもなり、意外と手間には感じませんでした。
また、気になる人も多い手首への装着感ですが、サイズさえ間違えなければ特に違和感はないと思います。
製品サイトで「もし2サイズの間でお悩みの際は、大きめのサイズをお薦めいたします」とあるように、どちらかといえば大きいほうが快適だと思います。
このあたりは慣れですが、重さもさほどなく、快適に装着しておくことができます。常に身に付けているものですので、かなり考えられて作られている印象です。
一点だけ、MacBook AirでキーボードをタイプするときにパームレストとUPのボタン部分が当たることがあって、それはちょっと不快なのですが、少し奥(ひじ側)にUPを移動させることで回避しています(そういう意味でも大きめのサイズをお勧めします)。

iPhoneとの同期ですが、推奨は日に2回。わたしは、主に起床後と帰宅後に行っています。
起きた後は睡眠の様子を知ることができますし、帰宅後は1日の運動量を知ることができます。
リストバンド本体にはモニター類がないので、外出中に同期して目標の歩数(設定で決められる)までの達成率を見て、それ以降のモチベーションに繋げることもあります。

運動は基本的には歩数の計測ですが、それ以外にも非活動時の運動量も(基礎代謝を元に、微妙な動きも加味されている様子で)記録されています。
消費量の単位が「エネルギー」となっていますが、これはそのままキロカロリーと考えてよいのかは迷うところです。

「アイドルアラート」では、活動していない時間が設定を越えたら振動で知らせてくれます。デスクワークに集中しているときなどに便利な機能です。
活動時間を指定できる「ストップウォッチモード」もあります。これは厳密なストップウォッチというよりは、さまざまな運動をしたときに、運動を18種類から選んで登録できるのですが、その開始時間と終了時間をあらかじめセットするためのもののようです(未体験)。

睡眠に関しては、眠りの深さを記録してくれるのがとても興味深いです。
眠りに就く時間や飲酒状況など、いくつかのパターンを試してみて、もっとも自分に合った(深く眠れる)パターンを見つけるのが楽しみです。
睡眠などの各項目には、コメントや気分を記録しておくことができるので、のちのち参考にすることができます。

眠りの深さの情報を元に、設定した時間の少し前(10/20/30分から設定可能)からUPが待機して、もっともいいタイミングで起こしてくれる「スマートアラーム」機能は、とてもスッキリと目覚めることができます。
とはいえ一度、バイブを止めて、さらに「目覚めモード」にしたあとに二度寝をしてしまったことがあるのですが、「目覚めモード」にしたからには睡眠は記録されないだろうと高をくくっていたところ、見事に記録されていました。
なお、目覚ましの時間のプリセットは4つまで保存しておけます。

睡眠に関してはもうひとつ、仮眠をサポートする「パワーナップ」があります。
睡眠記録を元に、UPが最適な仮眠時間を設定し、実際に眠っている時間を計測、時間がきたら振動で起こしてくれます。
もちろん、最大仮眠時間を設定できるので、起きたら昼休みが終わっていたなんてこともありません。

さて、睡眠と運動についてはリストバンドをしておくだけで自動的に記録されますが、食事に関してはひと手間が必要です。
写真を撮って記録することができ、それだけでもそれなりの効果はあると思いますが、もうすこし突っ込んだ記録を取るためには用意されたデータベースを検索する必要があります。
かなりの量のデータベースが用意されています。これを用意するだけでも大変そうです。しかし、まだこれからも充実していくと思います。
また、市販の食品のバーコードをカメラで読み取ってデータを記録することもできます。
データベースに用意されていないものは、自分で登録しますが、カロリーのほか食物繊維、飽和脂肪、不飽和脂肪、炭水化物、タンパク質、糖質、ナトリウム、コレステロールなど、入力できる項目は多岐にわたります(逆に、データベースにあらかじめ登録されているものは、それら全てのデータが入っているのです)。

食事に関しての記録は、ちょっと面倒ではありますが、Jawboneは、今年の2月に健康関連のベンチャー「Massive Health」(食事を写真に撮って、SNSを利用して評価しあうiPhoneアプリ「The Eatery」などで有名)を買収したこともありますし、まだまだこれからいろいろと進化していくのではないでしょうか。

ある程度記録がたまってきたら面白いのが、ライフラインとトレンドです。
ライフラインでは、時間軸に添って活動の様子をグラフィカルに見ることができます。
トレンドでは、設定した項目を日、週、月ごとにグラフで表示して、自分の活動の傾向を知ることができます。

もうひとつモチベーションを高める機能として、「チーム」があります。
記録を共有する友人の集まりを「チーム」と呼ぶようで、連絡先やTwitter、Facebookと連動して友人を検索し、チームに追加できます。
友人と活動記録を共有して、刺激しあいながらモチベーションを高めるわけですが、ホーム画面にみんなの活動や食事の写真が時系列に沿ってずらっと並んでいるので、ちょっと統一感がない印象もあります。
チームの人数が増えたら、ちょっと大変かもしれません。

友人の活動記録には、自分の記録と同じくコメントやアイコンによる感想を残すことができます。
なお、自分のデータで共有したくないものは、設定して共有しないでおくこともできます。
各項目は個別に共有/非共有をその都度設定することもできます。
また、食事や運動、睡眠などのデータをTwitterやFacebookに投稿することもできます。

運動・睡眠・食事の3つの柱に添って、しばらく使ってみての印象を書いてみましたが、予想に違わず使い始めてからの各活動に対する意識の持ち方が積極的になっています。少しではありますが、このモチベーションの差が、大きな違いになってくるのだと思います。

日々の活動を客観的に記録することで、日常生活へのモチベーションをちょっとアップしてくれるのが「UP by Jawbone」ということですね。

さて、次回以降は、小ネタをはさみつつ、もうちょっとUPについて考察してみたいと思っています。

UP by Jawbone
カテゴリ:ヘルスケア/フィットネス
価格:無料
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